「磯料理を食いにいこうぜ」というだれかの提案で、数人で海辺の魚介類を食わせる店へ押しかけた。
ウニがズラリとならんでいる。
「ウニなど日本の料亭で食ったら何万円とられるかわからないそ。指先の検便ほどの量でよ」
大きなウニを10個もむいてドンブリ一杯でる。
半分ほど食うとヘドが出そうになります。
香ばしい貝のスープ、魚の揚げもの、ご飯もついて合計50円也。
すべてがこんな調子だ。
「家を買わないか?」という人がいました。
豪邸だそうだ。
外貨で1000ドル(約25万円)。
だがそのころのチリで25万というのはすごい金額なのだ。
25万をヤミで替えると12倍になるから300万、と単純に考えてはいけない。
チリの物価は安いのだ。
日本の物価は世界でも最高の部類だから、まずチリの3倍と思っていい(肉などなんと10倍以上もする)。
加えて日本の国土のせまさ、人間の多さで不動産はほかの物にくらべてバカ高だ。
してさらに三倍。
そして当時の日本の物価は現在では確実に三倍になっています。
25×12×3×3×3=8100なんとそのときチリで家を買う25万は、いまの日本でいうと8100万円という信じられぬ金額になるのだ。
それなら豪邸も買えるというものだ。